皆さんこんにちは、ドラム講師の片平です。「Jazz Drumsを始めてみたものの、どうすれば良いのか…」と悩んでいる方も多いでしょう。特に頭を悩ませる事の一つが『4barsドラムソロ』。セッションなどで演奏すると4bars soloと呼ばれる4小節soloを回される事がよくあります。
今日の記事ではその4bars soloの作り方に焦点を当てていきます。Jazz Drumsを始めたばかりの方でも、少ないアイディアを発展させて出来る音楽的なsoloを作る事が出来るようになります。この記事を参考にチャレンジしてみて下さいね。
それでは行ってみましょう!
そもそも4bars soloって?
barとは日本語で”小節”の事(measureという言い方もあります)。つまり4bars=4小節という意味です。Jazzではテーマ(メインとなるメロディ)を演奏した後に各楽器のアドリブソロがあり、ドラムは他の楽器と4小節交代でソロを演奏します。これを一般的に4bars soloと呼ぶのです。
例えば下の動画を見てみましょう。Miles Davisという有名なトランペッターのWorkin’というアルバムに収録されている『Four』という曲です。この5:48からトランペット(Miles Davis)とドラム(Philly Joe Jones)での4小節交代でのソロが展開されています。
4bars soloを作ってみよう!(Step1)
ここでは実際に4小節ソロを作ってみましょう。下の動画を参考に3段階のステップを踏んでいきます。動画に対応する時間を書いておきますので、動画を見ながら確認してみて下さい。
Step1-1:1小節分のリズムを作ろう(動画0:32~)
まずは1小節分のリズムを作ります。例えばこんなリズムはどうでしょうか?
これだけを4小節繰り返してソロにしてみましょう。下の楽譜です。
まずはシンプルにこれだけです。次のステップに進みましょう。
Step1-2:リズムはそのまま、音色を変えてみよう(1:10~)
次はリズムはそのままで音色を変えてみましょう。『オーケストレーション』と呼ばれる考え方です。
各小節の1音目をスネアから色々なタムに変えています(動画1:10~)。この様に1音変えるだけでも、だいぶ雰囲気が違いますよね。この調子で2音、3音と変えてみます。それぞれ下の楽譜です。
3音アレンジでは最後の音をベースドラムにしています(動画2:24~)。「1音をベースドラムに変える」と言うのもフレーズの聞こえ方に大きな変化をもたらしてくれます。
Step1-3:自由に音色を変えて、色々なフレーズを作ってみよう(3:06~)
さてここからは皆さんがフレーズを作る番です。ここまで使ってきたリズムでも良いですし、別にリズムを作って貰ってもOK。ここまでのステップと同じ様にまずは作ったリズムを4小節繰り返し、その後で音色のアレンジをしてみて下さい。大切なのはとにかく色々試してみる事。その中で気に入ったものを自分のフレーズとして残していきましょう。
ここまで出来る様になったら次のステップに進みます。
4bars soloを作ってみよう!(Step2)
次はステップ2に進みます。ここでは主に「リズムを変える」という点に焦点を当てて、こちらの動画を参考に進めていきます。
まずはモチーフとなるフレーズを作ろう(0:47~)
今回はこの様なフレーズをモチーフにしてみます。
ではこのフレーズを変えていきます。
4拍目を4分音符にしてみる(3:18~)
ここでは4拍目を4分音符にし、それをStick on Stickにします。
※Stick on Stick…左手のスティックをスネアの打面に押し付けて、右手のスティックで左手のスティックを打つ
ずっと3連符で打つのではなく4分音符を入れる事でリズムの変化を生み出せますし、最後のクロススティックがJazzっぽさを感じさせますよね。
それでは次は16分音符を入れてみます。ちょっと難しいかもしれませんよ。頑張りましょう。
16分音符を入れてみる(5:00~)
ここでは先程アレンジしたフレーズの3拍目を16分音符に変えてみましょう。
3連符で自然に流れている中に突然出てくる16分音符。聞いてみると『おっ?』と耳を惹きつけられる様な感じがしませんか?テンポ自体は変わらないのですが、打つリズムを変えると面白い効果があります。特に8分音符と3連符、16分音符と3連符の変化は面白い。ただあまり使いすぎはNG。”ここぞ”と言う場面で使ってみましょう。
3拍フレーズにしてみる(1:50~)
ここでは3拍フレーズへと展開してみましょう。3拍フレーズとは3拍で一纏まりになるフレーズで4拍子の場合、小節を跨いでいくスリリングなフレーズになります。上の3つのフレーズをそれぞれアレンジしてみましょう。
上記3つのフレーズはどれも1~3拍目と4~6拍目が同じ3拍を繰り返す形になっています。その結果、先に書いたように小節を跨いでフレーズが繰り返される、スリリングな構成が出来上がります。3拍フレーズを演奏する時は拍を見失いやすいので、練習の時からしっかりカウントをしながら取り組むようにしましょう。
まとめ
さて、今日の記事はいかがでしたでしょうか?いきなり4bars soloをアドリブで演奏するのは難しいですよね。と言うことで今日の記事を参考に『リズムを作る→音色をアレンジする→リズムをアレンジする』という形で4bars soloにチャレンジしてみましょう。
とにかく色々なフレーズを作って実験してみる事が大切です。上手くいったら自分の引き出しの中にしまって、そうでなければ修正をして更に良いフレーズにしましょう。
是非4bars soloをやってみて下さいね!
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