皆さんこんにちは、ドラム講師の片平です。ドラムセットの中で1番鳴らす事が多いのはどの楽器だと思いますか?
演奏する曲によっても変わりますが、ロックやポップスでは間違いなくハイハットが一番ですね。ハイハットは閉じたり開いたりと音をコントロール出来るのですが、一言に『閉じる』『開く』と言ってもペダルの踏み方で音が全然違うものになるのは知っていますか?
今日はこの違いを理解して、ハイハットでより豊かな表現が出来るようにしましょう。
ハイハットってどんな楽器?
ハイハットは下画像の赤丸で囲んである楽器で、2枚のシンバルが合わさっていて、それを足下のペダルでコントロールします。
実はこのハイハット、元はローソックシンバルと言う、下の画像の様に足で踏んで鳴らすだけの楽器でした。(画像引用:https://moridaira.jp/posts/dw-5000-hi-hat-stands)
このローソックシンバルをスティックで打つためにスタンドが長くなったのがハイハット。ローソック(low=低い/sock=靴下)がハイハット(high=高い/hat=帽子)と言う名前に変わりました。名前の由来を見ると「なるほど!!」と言いたくなりますね。
それではハイハットの『閉じる』『開く』の音がペダルの踏み方によってどの様に変わるのかを紹介します。
『閉じる』ハイハットの音
ハイハットのペダルを踏む事で2枚のシンバルが合わさり、閉じる事が出来ます。ただ一言で『閉じる』とは言っても、その閉じ加減で音は全然違うものになるんですね。ハイハットペダルに足を置いて、カカトを上げ下げするだけで出る音が変わります。写真と動画で確認してみましょう。
カカトを下げている場合
カカトを下げたまま演奏すると余韻が少し長めになります。
ハイハットペダルにカカトを下げて足を置いている様子です(下写真)。
この様に踏んだ場合、ハイハットの音はどの様に聞こえるのでしょうか?動画で紹介します。特に”余韻の部分”に耳を傾けてみてください。
少し余韻が長めの「ルーズ」な感じがしませんか?ハードロックとかで荒めに演奏したい時なんかに良さそうですよね。
ではカカトを上げて踏んだ場合はどうなるのでしょうか?
カカトを上げている場合
余韻の短い、歯切れの良い音になります。
ハイハットペダルにカカトを上げて足を置いている様子です(下写真)。
この様に踏んだ場合、ハイハットの音はどの様に聞こえるのでしょうか?動画で紹介します。こちらも”余韻の部分”に耳を傾けてみてください。
カカトを下げておいた場合とはだいぶ違うように聞こえますね。
こんな歯切れの良いハイハットでファンクミュージックを演奏したらかっこよくなりそう!
2つの音を比べてみると…
カカトを下げて踏んでいる時は余韻が少し長めの『ザッ』という感じの音ですが、カカトを上げて踏んでいる時は余韻はかなり短い『ツッ』っという音になります。また音の高さもカカトを下げている時に比べると、カカトを上げている時の方が音が高くなります。
見た目は同じ様にハイハットが閉じられていても、出る音がだいぶ変わります。下げて踏んだ場合と上げて踏んだ場合を連続して聞き比べてみましょう。
この様に見た目は同じ様に閉じてあっても、カカトを下げるか上げるかで全然違う音になります。まずはカカトを上げてハイハットをしっかりと閉じ、出来るだけ短い音が出せる様にしましょう。
ちょっとした足の置き方の違いですが、音には大きな影響があるんですね。
『開く』ハイハットの音
今度は『開く』音についてです。開く場合も同様で一言で『開く』と言っても開き具合で音が変わってきます。どの様に違うのか動画で紹介します。
完全に開ききった場合
この状態で演奏すると上のシンバルしかならず、あまり良い音とは言えません。
ハイハットを完全に開ききると上下のシンバルが離れます。その状態で音はどんな感じなのでしょうか?動画で紹介します。
この状態で演奏するとなんだかイマイチな気がしませんか?CDとかライブで聞くハイハットの音とは違う様な…。
思っていたハイハットの音と少し違うかも…。
それではこの開き具合を小さくして演奏してみるとどうなるでしょうか?
上下のシンバルがぶつかる様に開いた場合
2枚のシンバルがぶつかり合って「シャー」という音を出せます。
上下のシンバルがぶつかる位の開き具合で演奏するとどんな聞こえ方になるのでしょうか?動画で実際の音を紹介します。
「あ!この音この音!」と思った方も多いでしょう。一般的にハイハットオープンと言うとこの様な音をイメージされる方も多いはずです。
これがイメージしてた音です!
比べてみると…
ハイハットを完全に開ききった場合と上下ぶつかる様に開いた場合では、同じ『開く』でも音が全然違います。連続して動画で聞き比べてみましょう。
どちらの音が良かったでしょうか?『上下ぶつかる様に開いた場合の方が良い!』という人が多いはずです。この様に上下がぶつかる位の開き具合を『ハーフオープン』と呼ぶ事もあります。覚えておきましょう。
ハイハットを開くときは完全に開ききってしまうのではなく、つま先の力加減をコントロールして上下のシンバルがぶつかり合う微妙な開き具合で開けます。このコントロールが出来る様に練習してみてください。演奏しているうちにだんだん開きが大きくなったり、逆に閉じていってしまわない様に注意してくださいね。
閉じるにしても開くにしても、少しの違いで音は大きく変わるんですね。
ハイハットはペダルの踏み方で音が変わる!?のまとめ
ハイハットを『閉じる』時も『開く』時もペダルのちょっとした踏み方で音が全然違うものになります。
それくらいに繊細な楽器であるハイハット、しっかり耳を傾けてどの様な音が出ているかを聞くようにしましょう。ハイハットペダルを微妙な踏み具合でコントロールして、良い音で演奏出来るドラマーになれたら最高ですね。今日の記事を参考に練習してみましょう!
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