皆さんこんにちは、ドラム講師の片平です。今日の記事は簡単ドラム。マカロニえんぴつ『レモンパイ』にチャレンジしてみましょう。
『この曲を演奏したいけど、原曲のままだと難しい…。』そんな悩みを解決する為に、この記事では初心者の方も演奏しやすいアレンジをした簡単ドラムバージョンを紹介します。今までにレッスンや動画のために何百という曲のドラムをアレンジしてきましたのでお任せください!
難しい曲でも1つずつ取り組めば大丈夫。それではさっそく紹介します。
『レモンパイ』ってどんな曲?
『レモンパイ』は2018年10月に発売されたマカロニえんぴつの2nd singleです。テレビ番組「王様のブランチ」エンディングテーマソングとしても使われました。
こちらのサイトで歌詞の考察がされています。
ミュージックビデオのレトロな感じがたまらないですね。
『レモンパイ』簡単ドラムデモ演奏動画
それでは各セクションごとに解説します。見出しにデモ演奏動画の時間を書いておきますので、動画を見る際の参考にして下さい。
各セクションごとの解説
Intro(デモ演奏動画0:00~),A1(デモ演奏動画0:19~)
この曲では全体として両手での16分音符を正確に演奏する事が大切になります。この両手での16分音符というのは何年ドラムをやっていても永遠の課題として残りますね。なかなか理想には近づけませんが、コツコツ丁寧に積み上げていくことが必要です。
少しずつ頑張りましょう!
まずIntroの1段目はハイハットを16分音符で打ちながら2,4拍目にベースドラム。1,3拍目ではなく2,4拍目なので気をつけましょう。どうしても1拍目にベースドラムを踏みたくなってしまうのですが、こういったフレーズを通してそのコントロールを身につけましょう。4小節目はスネア+フロアタムから4拍目にスネアとハイハットオープンです(画像1)。
2段目も引き続き両手で16分音符を打ちながら、2,4拍目は右手をスネアに持っていきます。ベースドラムは1拍目に八分音符で2打、3拍目に4分音符で1打で、両方とも右手と重なるのでしっかり揃えるようにします。このように手足がどこで重なるかを意識して練習すると演奏も正確になりますよ(画像2)。
Aに入るとリズムパターンのベースドラムが4つ打ちになります。音楽の土台として力強く鳴らしてください。これも全て右足と重なります。またこの曲でよく出てくるフィルイン「タタトン」ですがRLRで演奏しましょう(画像3)。
ちなみにベースドラムには大きく分けると「オープン奏法」と「クローズ奏法」の2つがあります。もしこの名前を知らなかったらこちらの記事で解説していますので、ぜひ読んでみてください。
A2(デモ演奏動画0:47~)
ここでは最後の2小節を確認します。
1拍目にクラッシュ+ベースドラムを入れたら2拍目からスネアとフロアタムでクレッシェンドをかけます。小さい音からだんだん大きくしていかなかくてはならないので、出だしをできる限り小さくスタートするようにしましょう。最後の2拍はフラムからのベースドラム。ここに向けてクレッシェンドをしていくイメージがいいです(画像4)。
私は小さい音を出せるようになるために寝ている人の近くで練習パッドで練習したりしました。大きい音を出すわけにいかないので神経を使う練習だったのを覚えています。
皆さんは真似しないでね笑
サビ1(デモ演奏動画1:09~)
最初のサビです。ここではリズムパターンがドッツータッツーになります。色々な曲で使われるので、しっかりできるようにしましょう。足は両足同時踏みで、その上で手をRLRで動かします。特に2,4拍目で左手と両足が重なる部分をしっかり揃えることが大切です(画像5)。
これくらいのテンポであれば左足はかかとをつけてつま先側を上げ下げした方がやりやすいです。まず足だけで練習(右足はかかとで、左足はつま先で地面をタップ)してみましょう。この動きに慣れるとだいぶ楽にできるはずです。
こちらの動画でこのパターンの演奏の仕方を解説しているので参考にしてください。
1段目8小節目のフィルインを確認しましょう。ここはベースドラムを4分音符でキープしたまま、その上にフィルインを乗せる感覚です。各拍にどのようなフレーズが入るのかを理解し、つなげるようにしてみましょう(画像6)。
2段目はイントロと同じパターンに戻ります。最後のフィルインはRRLの手順で演奏すると次のクラッシュに行きやすいですよ(画像7)。
このRRLのタンタカですが右足をつけて繰り返すのが意外に難しいです。この曲では手のみで右足はついていませんが、右足をつけて繰り返すフレーズを使うも曲もあるので合わせて練習すると役に立ちます(画像8)。
C(デモ演奏動画1:37~)
ここでは最後の小節の6連符の確認をしましょう。特に3拍目の音符の形は見慣れないので、どのタイミングで打てばいいのか難しいですよね。これは6連符の1,3,6打目と同じタイミングになります。まずはゆっくり6連符を歌いながら、どのタイミングで打つのかをしっかり確認してください(画像9)。
上手くいかない人は何か6文字の言葉に置き換えて、その言葉の1,3,6打目を打つという練習をするといいかもしれません。
「てんとうむし」のて、と、しを打つような感じです。
サビ2(デモ演奏動画2:01~)
サビ2では最後の4小節のフィルインを確認しましょう。
1小節目はサビ1で出てきたものと同じです。2小節目は3拍目のタータに特に注意してください。3小節目はクラッシュシンバルとベースドラムのみで、4小節目は3拍目の頭までしっかりカウントすることを心がけましょう。最後のフィルインのタイミングがずれると次のセクションの頭もずれてしまうので注意が必要です(画像10)。
D(デモ演奏動画2:27~)
ここは今までのセクションとはガラッと変わります。
まず基本のリズムパターンですが、8分音符の右手フロアタムで特に3拍目の組み合わせに注意が必要です。ここは右手と右足をしっかり揃えて、その間に左手を入れるという動きになります。右手のフロアタムは太鼓全体をしっかり深く鳴らすイメージで打つと迫力が出ていいですよ(画像11)。
そしてここの2段目はこの曲の中でも一番難しいポイントかもしれません。2小節ずつに分けて確認しましょう。
難しいところ=大きく成長できるところなので頑張りましょう!
まず1小節目は4拍目の裏にクラッシュを入れます。ここにクラッシュを入れて小節をまたぐシンコペーションと呼ばれるものです。2小節目の頭をしっかり感じ取って裏拍にベースドラムを入れるようにします。3,4拍目の手順はRLL RLRで演奏してみましょう(画像12)。
3小節目ですが3拍目裏からの手足の組み合わせに気をつけましょう。ここはRLRでその後のベースドラムが4拍目の頭になります。4拍目の頭につなげる意識を持ってRLRを入れるといいです。やはりここも4拍目の裏にクラッシュが入るので、4小節目の1拍目をしっかり感じとるようにしましょう(画像13)。
こちらの記事で『シンコペーション』はテンポが崩れやすい部分でもあります。消えてしまう拍(ここでは1拍目)をしっかり感じとるようにすることが大切です。下の記事でシンコペーションについて詳しく紹介しています。テンポキープするための練習法なども載せているので参考にしてください。
サビ3(デモ演奏動画2:51~),Ending(デモ演奏動画3:21~)
サビ3は5小節目のフィルインを確認しましょう。3拍目はハイハット+ベースドラムから裏拍に6連符の後ろ3つをスネアで打ちます。ここのスネアは大変かもしれませんが左手から入ってください。そうすると4拍目の最後が左手で終わり、次の小節のクラッシュを右手で打ちやすくなります(画像14)。
このリズムがわかりづらい!という人は水戸黄門のOPを聞いてみてください。この印象的なメロディのリズムと同じです。このリズムを見ると、いつも水戸黄門が頭に浮かんで来るのは私だけではないはず。
ラヴェルの「ボレロ」でも同じリズムを聞くことができます。
Endingのパターンはイントロと同じで、ここは最後の小節のフィルインのタイミングに注意が必要です。休符が多い上に裏拍から入ります。特に1つ目が2拍目16分音符4つ目なので気をつけましょう。ここまで完璧に演奏してきても、ここでずっこけてしまったらもったいないのでしっかりリズムを確認してビシッときめましょう(画像15)。
『レモンパイ』簡単ドラムまとめ&楽譜ダウンロードはこちら
リズムパターンは大きく分けると3種類、あとは小節をまたぐシンコペーションやフィルインの入るタイミングに注意しましょう。テンポは101とそれほど速くないので、まずは少しテンポを落として16分音符をしっかり感じとることから始めてみるといいですよ。
この記事を参考に『レモンパイ』の簡単ドラムにチャレンジしてみましょう!
楽譜のダウンロードはこちら
https://tomo-drum.com/drumscore/lemonpie.pdf
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動画内で使用している機材はこちら
動画内で使用しているオススメの機材について紹介します。各商品の画像をクリックすると国内最大級の楽器オンラインショップ『サウンドハウス』さんの商品ページに飛びます。多くのミュージシャンが利用するショップですので、安心してお買い求め下さい。対応、発送なども非常に丁寧で速いですよ。
電子ドラム:ATV aDrums Expanded Set
値段は高いですが、音がとても良いです。ATVストアというお店で、楽器の音を太鼓/シンバル別にダウンロード(購入)出来るのが大きな特徴。各太鼓を全て別のメーカーの音にするといった生ドラムでは難しい贅沢も出来ちゃいます。メトロノームなどの練習機能はついていないので、注意が必要です。
ペダル:dw9002PC
このdw9000シリーズの動きの滑らかさはとにかく素晴らしいです。このペダルを踏んだら他のペダルが踏めなくなるといっても大袈裟ではないくらい。値段は高いですが思い切って購入して長く大切に使える、そんな素晴らしい1台です。
ハイハットスタンド:DW5500d
dwと言う事でハイハットスタンドも動きが滑らか。フットボードが意外に短い(足が大きい人は大変かも)点と、重量がある点(持ち運びが大変)は注意が必要です。
スティック:Vic Firth 5AN
程よい太さ、程よい重さで扱いやすく、チップがナイロンなので欠けないと言うメリットも。持った感覚、振った感覚は人それぞれですがスティック選びに迷われている方は一度手にとってみて下さい。オススメです。
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