皆さんこんにちは、ドラム講師の片平です。今日の記事は簡単ドラム。かいりきベア『ベノム』にチャレンジしてみましょう。
ボカロ(注:ボーカロイドの略。ヤマハが開発した音声合成技術)曲の中でも、有名な1曲ではないでしょうか?4年前に投稿され、再生回数は5,000万回越え。100万回再生だけでも凄いのに1,000万を超えて5,000万。いずれ1億を越えていきそうな気がします。
今日の記事ではこの『ベノム』の簡単ドラムにチャレンジしてみましょう。ボカロ曲は全体的にドラムが難しい傾向にありますが、この曲は割と演奏しやすいです。「ずっとボカロをやってみたいと思っていたんだけど…」というそこのあなた!今日の記事を参考に是非チャレンジしてみて下さいね。
さあボカロにチャレンジしてみましょう!!
『ベノム』ってどんな曲?
ベノムはかいりきベアさん作曲で2018年8月2日にYouTubeに公開。「flower」というボーカロイドによって歌唱されています。こちらに歌詞が載っておりますので是非ご覧ください。
動画のサムネと歌詞のカタカナの機械的な感じがピッタリ合っていますね。
まずは動画で確認しよう
それでは各セクション毎に見ていきましょう。見出しにデモ演奏の時間を書いておきますので、動画を見る際の参考にして下さい。
各セクション毎に見ていこう
Intro(0:00)~A1(0:14)~A2(0:33)
IntroからA2まで一気に見ていきましょう。
まず上記赤線1の部分。色々な曲で使われるドッツータッツーのパターンですね。これは両足を同時に踏むのがポイント。動画の0:08~で足元カメラを大きくしていますのでご覧下さい。私は左足のカカトをつけてハイハットの開き具合をコントロールしていますが、カカトを上げて右足と同じ様に踏んでもOK。やりやすい方法で演奏しましょう。ドッツータッツーについて詳しい打ち方はこちらの動画で解説しています。
次に赤線2の部分。ここのFill-inのタイミングと手順を確認します。3拍目の頭は足だけで、裏からスネアで入ってきます。”ドンタカタカタカ”といった音の並びです。タカタカタカの部分は右左交互で打ちましょう(楽譜1)。
赤線3の部分を見ていきます。ここのFill-inの入り方は上と同じで3拍目の裏から入ります。そしてここ最大のポイントは下の楽譜の赤枠部分。3拍目裏から4拍目頭で拍を跨いでいますが、これで一つのフレーズとして捉えてRLRで打つ事です。3,4拍目を別々に捉えずに一つとして捉えることで、動きも音も滑らかになります。これを意識して演奏してみて下さい(楽譜2)。
B1(0:45~)
B1です。ここはAとガラッと変わりますね。ここでは下楽譜の赤線2箇所を確認します。
まず1段目最初の2小節。ここは足を4分音符で踏みながら1拍目にクラッシュ、2拍目にスネアからのFill、3拍目にハイハット。1,2小節目ともに3拍目までは同じで2小節目のみ4拍目にハイハット、スネア、ベースドラムが入ります。ここはベースドラムで1,2,3,4の4分音符をしっかりキープする事が大切。そのベースドラムにクラッシュであったりFillを乗せましょう。4分音符の長さをしっかり感じ取れないと速くなってしまいやすいので気をつけて下さいね(楽譜3)。
ではもう一箇所を確認します。ここの1小節目ですが両手スネアとフロアタムで5打からベースドラム、そしてクラッシュとスネアという音の組み合わせです。1打だけ足が入るのですが、それを正確に両手と両手の間に落としたいですね。そしてその後の小節。楽譜上クラッシュシンバルの上に小さい点がついています。これはスタッカートと呼ばれる記号で「音を短く切る」という意味。ですのでシンバルを打った後に手で止めて音を切りましょう(楽譜4)。動画の0:57~で実演しています。
サビ1(1:01~)
サビ1。ここでは最後のFill-inをチェック。
最後のFill-inですがベースドラムは4分音符で踏み、手は1,3,4拍目が8分音符を裏拍に、2拍目はB1と同じタタトンを入れます。裏拍の部分は足と手を交互打ちになりますが2拍目のタタトンは最初の右手と右足が揃います。手足が一緒になる所、ならない所をしっかり確認しながら練習してみて下さい。
A3(1:27~)
次はA3です。ここでは右手でシンバルのどの部分を打つかを確認しましょう。
右手は『ライドシンバルのベル』部分を打ちます。シンバルは部分によって3種類の呼ばれ方をするので覚えておくと良いです。下の画像で名前と打つ部分を確認しましょう。
ここのセクションでは『ベル』部分なので、シンバル中央部の盛り上がっている部分を打ちます。打つ時はスティックのチップ(先)では無く、ショルダー部分(クラッシュシンバルを打つ時と同じ所)で打つ様にしましょう。チップで打つとパワーが足りないので気をつけて下さいね。
B2(1:38~),サビ2(1:53~)
B2、サビ2に関してはそれぞれの1回目と殆ど同じです。
気をつける点についてはB1、サビ1の部分で確認してみて下さい。
間奏(2:06~)
続いては間奏です。
ここの出だしは左手スネアがありません。両手と右足の交互打ちでOKです。また1段目最後の16分音符のFill-inは右左交互で打ちましょう。
サビ3(2:31~)
さあもう一息、最後のサビです。
ここでは最初の4小節を確認します。1小節目はクラッシュとベースドラムで4拍伸ばし。2小節目の2,3拍目を開いたハイハットでカウントして3拍目裏にベースドラムを入れ、4拍目にスネア。3小節目は3拍目裏にベースドラムを入れて4拍目にスネアとクラッシュ。4小節目はクラッシュ+ベースドラム5連打で最後の一打をビシッと止めます(楽譜6)。動画の2:31~で演奏しているので確認して下さいね。
Ending(3:00~)
ここまでお疲れ様でした。Endingです。
ここでは最後の1小節を確認しましょう。最後の小節ですが1拍目だけ手のタイミングが違います。1拍目は16分音符4つ目でクラッシュをスネアを打ちます。その他2,3,4拍目は8分音符のタイミングです(楽譜7)。
まとめ&楽譜ダウンロードはこちら
本日の動画は如何でしたか?ボカロの中でも人気のあるこの曲。「ボカロのドラムにチャレンジしてみたい!!」という方の最初の1曲におすすめです。シンバルを止めるところなど、ドラマーにとっての見せ場もあるので是非チャレンジしてみて下さいね。
楽譜のダウンロードリンクはこちら。
https://tomo-drum.com/drumscore/benom.pdf
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動画内で使用している機材の紹介
動画内で使用しているオススメの機材について紹介します。各商品の画像をクリックすると国内最大級の楽器オンラインショップ『サウンドハウス』さんの商品ページに飛びます。多くのミュージシャンが利用するショップですので、安心してお買い求め下さい。対応、発送なども非常に丁寧で速いですよ。
電子ドラム:ATV aDrums Expanded Set
値段は高いですが、音はとても良いです。ATVストアと言うお店で、楽器の音を太鼓/シンバル別にダウンロード(購入)出来るのが大きな特徴。各太鼓を全て別のメーカーの音にするといった生ドラムでは難しい贅沢も出来ちゃいます。メトロノームなどの練習機能はついていませんので、注意が必要です。
ペダル:dw9002PC
このdw9000シリーズの動きの滑らかさはとにかく素晴らしいです。このペダルを踏んだら他のペダルが踏めなくなるといっても大袈裟ではないくらい。値段は高いですが思い切って購入して長く大切に使える、そんな素晴らしい1台。
ハイハットスタンド:DW5500d
dwと言う事でハイハットスタンドも動きが滑らか。フットボードが意外に短い(足が大きい人は大変かも)と言う点と、重量があると言う点は注意が必要です。
スティック:Vic Firth 5AN
程よい太さ、程よい重さで扱いやすく、チップがナイロンなので欠けないと言うメリットも。持った感覚、降った感覚は人それぞれですがスティック選びに迷われている方は一度手にとってみて下さい。オススメです。
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